Tezos(テゾス)は本当に10000tez持っているとBakingできる?持っていない場合はどうすれば?
こんばんは。管理人のtz1XFiPXaoTRXoaqgYZ8bPV6PT9AmtjYNX67です(定期)。
このブログでは主に身近な疑問を優先的に解消していきたいと思っています。
ところで、あなたは今何tez持っていますか?
私の戦闘力は約8477tezです↓。
http://tzscan.io/KT1Cv8DUp2TvrVgptUU7S2DVnp7MTaft7RWR
Tezosの通貨単位はtezzies(tez)だと知っていましたか…?
そんな我々の持ち分のtezziesですが、実はただ持っているだけでは相対的に損をしてしまいます。
しかし保有枚数によって、損をしないためにとるべき行動が少し変わってくるのです。
ということで、今回の記事では保有枚数の違いによって取るべき行動について考えていきます。
前提知識:BakingとDelegateの違い
Tezosはブロック承認のためにDPoSという方式を採用しています。
この承認作業に関わっているのがホルダーが行うBaking(焼成)、およびDelegate(委任)です。
ブロックを直接的に承認する作業を行っているのはBakingをしているBaker(通称:パン屋)なのですが、
このBakerに対して、自分が持っているtezziesのパワーで協力することをDelegateと呼びます。
なお、協力というわりにはDelegateすると大抵の場合は手数料を取られます。
なぜDelegator(委任者)が直接ブロックを承認せず、Bakerを通すのか?
BakerはDelegatorから手数料を徴収するのに、なぜ?
理由として、いくつかのパターンが考えられます。
その理由を含めて、保有枚数の違いによる選択肢について詳しく解説していきます。
保有枚数:10000枚未満の場合
保有枚数10000枚未満の我々のような貧民にできることはDelegateしかありません。
なぜならBakeできないからです。
Tezosの場合、Bakingするには保有枚数10000枚以上の口座を用意しなければなりません。
そういう決まりです。
誰でもBakingできるとなると不正行為を働こうとする人の数が増えてしまうので、その対策という意味もあります。
Delegateのやりかたについては、以前、記事を書きました。
DelegateするにはBakerに手数料を払わなければなりません。
といっても口座残高が減少することは構造上ありえないので少し安心。
収益率が下がるだけです。
悔しいですか?
実はDelegateはデメリットだけではなくメリットもあるのです。
「Bakeしたほうがお得じゃん!手数料を払うのが嫌だから、10000枚集めよう」と今決心したそこのあなた。
残念ながらそう単純にはいきません。
保有枚数:10000枚以上の場合
保有枚数10000枚以上の富豪の方はBakerになる権利を有しています。
DelegateせずBakingを自ら行うことで、手数料を引かれることなく承認作業報酬を受け取ることができます。
メリットしかない…というわけではないんですね…。
手数料を引かれることなくBakingするには、自分でクライアントサーバーを立て、それを常時ネットワークに接続しておく必要があります。
技術的なことは以下のドキュメントに書いてありますので、興味があれば読んでみてください。
Welcome to the Tezos Developer Documentation! — Tezos 0.0.1 documentation
上記の方法以外にも、より簡単なBaking方法がそのうち誕生するでしょうから、それはあまり問題ではないと私は思っています。
では、自分でBakingすることのデメリットとは何か?
それは端的に言ってコストがかかるということです。
健全にBakingするためには、PCを可能な限り長い間ネットワークに接続させる必要があります。
回線が切れてしまっても罰則などはありませんが、ネットワークに接続されていない間はBakingできないため、報酬が減ってしまいます。
これでは本末転倒なので、Bakingする場合はしっかりと設備を整える必要があるのです。
しかし、このために必要な設備投資にもお金がかかります。
24時間通電するために電気もかかります(Tezosの場合はごく小規模の環境でもBakingできますけどね)。
ネット回線料金もかかります。
放置するだけだとエラーが起きるのがPCなので、保守点検作業も必要です。
ハッキングされたりする可能性もあります。手間だけではなく知識も必要で厄介です。
加えて、BakerはBakingするに際して保証金(bonds)を用意しなければなりません。
実はBakerはTezosネットワークに対して攻撃可能な存在でもあります。
保証金制度は、そんな攻撃者の芽を摘むためのシステムです。
Bakerが何やら怪しい挙動を見せると、保証金が没収されるようになっているのです。
この保証金はBakerから徴収されます。
まあ、悪いことをしなければ大丈夫なんですが。
このように、少なからず運用コストがかかってしまうというのがBakingの大きなデメリットと言えるでしょう。
「あれ?Bakingするの大変そうだしやめたほうがよくない…?」
今度はそう思いましたか?
しかし、やっぱりBakingしたほうがいい場合もあります。
自分でBakingすることのメリットは手数料を抑えられるということ以外にも、自分が代表者となりDelegateを募ることができるという点にもあります。
先ほど言ったように、BakerにDelegateするには手数料が必要です。
つまり、Bakerになるということは手数料を取る側になれるということです!
すごく重要な視点です。
運用コストがかかる代わりに、手数料収入が見込めるわけです。
ただ、Delegateする人もアホではありません。
Bakerが健全にBakingしているかどうかを見極めてきます。
手数料の安さや、Baking効率の高さを見てDelegateするのです。
パン屋の競争は激しい…。
つまり、Bakingすべき人物は次のような方ですね。
①Tezziesを大量保有しており、手数料を取られると損失が大きくなってしまう人
②クライアントサーバーの運用に長けており、Delegatoeを満足させつつ手数料を徴収する自信がある人
結論
だいぶ長くなってしまいました…。
以上のことから導き出せる結論は
- クライアントサーバー運用コストが気にならなければ自分でBakingすべし
- 技術力がある人は積極的にBakerになるべし
- 自信がない人は10000枚以上持っていてもDelegateすべし
といったところでしょうか。
まあ、私はそもそも10000枚持ってませんから、選択肢などないのですがね!
(寄付クレアピール落ち:tz1XFiPXaoTRXoaqgYZ8bPV6PT9AmtjYNX67)